ゼロから始めるパン屋

パン作り経験ゼロ、資格ゼロの大学生がパン屋を開くまで

きっかけと自分語り

パン屋になりたいと思ったのは、大学2年生の頃でした。正確には、憧れの人がパン屋を営んでいるので、その人に憧れるうちにパン屋になりたいと考えるようになっていました。

料理や食べること、人に自分の料理を食べさせてその人の美味しそうな顔を見るのが好きなのも理由の一つです。

大学4年で就活を始める時も、依然としてパン屋になりたいという気持ちはあったものの、高校受験、浪人、大学受験、一留と両親に迷惑をかけながら育ったせいか、心の奥底で「これ以上迷惑をかけてはいけない」と思っていて、なかなか話を切り出せませんでした。

パン作りの修行に何年もかかるのはもちろんのこと、もし店を開けたとしても成功するかはわかりません。ずっとモヤモヤした葛藤を抱えたままでした。

なので就活にも身が入らず、なんとなく受けた公務員試験や企業にもほとんど落ちてしまいました。

後がなくなりようやく両親にパン屋のことを話したところ、「やりたい事があったのなら本当に嬉しい。何かを隠して就活してたみたいだから心配してた」と言われ拍子抜けしました。個人的には隠していたつもりだったのですが、両親は分かっていたようです。

そんな事があって、本格的にパン屋になるのを決めたのは、大学4年の8月のことでした。